二人の映画に乾杯を

タイトルはMy Hair is Badの「悪い癖」から。

AM 2:17

「あ〜飲みすぎた〜。」

「部屋汚いけど適当に座って。」

「なんか飲む〜?」

「あ、私ほろよい。」

 

なーちゃんの彼氏とその友達と四人で飲んだ帰り、流れでなーちゃんの彼氏の家にみんなで行くことになった。

 

私はずっと酔わないように計算してちびちび飲んでいた。

 

なーちゃんの彼氏の友達はヒロって呼ばれていて、恐る恐る「ヒロさん?」って呼んだら「ヒロでいいよ」と綺麗な歯並びを見せられた。

 

なーちゃんとその彼氏はずっとラブラブしていて、私たち二人はどこか居心地の悪さを感じていた。

 

「ちょっと煙草。」

「あ、私も〜。」

 

ヒロが煙草を吸いにベランダに出たついでに私もついていった。

キャスター5ミリ。

 

「あ、一緒だ。」

「ほんとだ。煙草なんて吸うんだ。」

 

さっき店で吸ってたっけ?と突かれて少しだけドキッとした。頭いいんだな、となんとなく思った。

 

ベランダにはサンダルが一足しかなくて、それを二人で片足ずつつっかけた。

 

「このあとどうすんの〜?」

「終電なくなっちゃったし、どうしよっかな。」

 

ヒロも居心地の悪さを感じていることを確信していたから、わざとらしく困った表情をした。

 

「俺もどうしよっかな〜」

 

こういう時、男女は無言で駆け引きをする。

私たちは嘘つきだ。

 

部屋に戻るとなーちゃんと彼氏は寝ちゃっていて、私はちょっと残念だった。

 

このまま放っておいたまま、さすがに抜け出せないと思ったのか、私たちは片付けをして、寄り添って目を閉じた。

 

たぶんこのまま目が覚めて、連絡先も知らずに別れるだろう。でも、また会える。いつでもどこでも、気持ちは繋がっているんだから。

 

私は彼のSNSの画面を見ながら、微笑んだ。