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二人の映画に乾杯を

タイトルはMy Hair is Badの「悪い癖」から。

清涼菓子

がりがり、と君がミンティアを噛む音が部屋に充満した。

その音が、堪らなく、心地いいのだ。

君はいつもミンティアを食べていて、
前に「フリスクじゃないんだ。」って聞いたら
フリスクにはいい思い出ないの。」と言われてしまった。

あのひと粒に君のどんな思い出が詰まっているのか、気になって眠れなくなった。

君はいつもミンティアを持ち歩いていたから、
君のカバンからはいつもミンティアが揺れる音がしていた。

その音で君が来るのがわかったくらいに、
君のひとつひとつを、
逃さないように、
離さないように、
ずっと見つめていた。

君はずっと誰かを一途に好きになるみたいに
ずっと同じ味のミンティアを買っていた。

「なんでいつもそれなの?」
「前に美味しい味に浮気したら、すぐなくなっちゃったの。」

君のそのときの笑った顔がずっと忘れられなくて、
僕はスーパーに寄るたびにミンティアの前で立ち止まってしまう。


清涼菓子を噛みながら、
好きな音楽を口ずさんでる君の横顔と
夏の暑い日差しが重なって消えた。

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